『Quick Japan』95年3号 「いじめ紀行 第1回ゲスト 小山田圭吾の巻」 6

石川さゆり VS ジザメリ

「学校で透明な下敷きに好きなの入れるのって流行るじゃないですか。僕とかも入れてたんだけど、それ見て真似したのか何なのか、ある日透明な下敷きを沢田が買ってきたんですよ。それで、『あの下敷きに何が入るのか?』って僕はかなり注目してたの。で、シャレでも何でもなくて、ホントに石川さゆりの写真が入ってたんですよ。それで『何、お前、石川さゆり好きなの?』って聞いたら『ウン』って言ってるの。ちょっとお母さんの『週刊女性』とかそういうのから切り取ったような。石川さゆりが出てる本なんて持ってないよね、高校生で(笑)。かなりタイプだったみたいで」



―――ちなみに、同時期に小山田さんは下敷きに何を入れてたんですか?



「何だ……ジーザス&メリーチェーンとか」



―――(笑)。



「こいつ、高校ぐらいになると、ちょっと性に目覚めちゃうんですよ、それがまた凄くてね、朝の電車とかで、他の学校の女子高生とかと一緒になったりするじゃん、そうすると、もう反応が直だからさ、いきなり足に抱きついちゃったりとかさ。あと、沢田じゃないんだけど、一個上の先輩で……そいつはもう超狂ってた奴だったんだけど……長谷川君(仮名)という人がいて、そいつとかもう、電車の中でオナニーとか平気でするのね、ズボンとか脱いで、もうビンビンに立ってて(笑)。いつも指を三本くわえてて、目がここ(右の黒目)とここ(左の黒目)が凄く離れてて、かなりキてる人で、中学だけで高校は行けなかったんだけど。沢田は、そこまではいかなかったけど、反応は直だから」



「沢田はね、あと、何だろう……"沢田、ちょっといい話"は結構あるんですけど……超鼻詰まってんですよ。小学校の時は垂れ放題で、中学の時も垂れ放題で、高校の時からポケットティッシュを持ち歩くようになって。進化して、鼻ふいたりするようになって(笑)、『おっ、こいつ、何かちょっとエチケットも気にし出したな』って僕はちょっと喜んでたんだけど、ポケットティッシュってすぐなくなっちゃうから、五・六時間目とかになると垂れ放題だけどね。で、それを何か僕は、隣の席でいつも気になってて。で、購買部で箱のティッシュが売っていて、僕は箱のティッシュを沢田にプレゼントしたという(笑)。ちょっといい話でしょ?しかも、ちゃんとビニールひもを箱に付けて、首に掛けられるようにして、『首に掛けとけ』って言って、箱に沢田って書いておきましたよ(笑)。それ以来沢田はティッシュを首に掛けて、いつも鼻かむようになったという。それで五・六時間目まで持つようになった。かなり強力になったんだけど、そしたら沢田、僕がプレゼントした後、自分で箱のティッシュを買うようになって」



「でも別に、仲いいって言ってもさ、休みの日とか一緒に遊んだりとか、そういうことは絶対なかったし、休み時間とかも、一緒に遊んだりっていうのは、絶対なかったんだけど」



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